2012年06月03日「恐れるな」渡辺敏雄牧師

聖書箇所:マタイによる福音書10章26~33節

説教要旨:
イエスは「恐れるな」と言われます。今日の箇所だけでなく、ほかの箇所においてもイエスはしばしば「恐れるな」と言われます。
その御声を聞くことで私たちは力を得ることができます。
私たちは苦難や試練に直面するとき、たじろぎ恐れることがあります。
なかなか苦難や試練と真正面から向き合うことができないことがあります。
そんなときイエスの御声を聞くことで向き合うことができるのです。そして御声に支えられて、また力を得て、苦難や試練を乗り越えることができるのです。
今日の箇所でイエスは、弟子たちにやがて迫害が来るであろうが、「迫害する者」を「恐れるな」と言われます。「迫害」それ自体を恐れるなではありません。
迫害が激しければ激しいほど私たちは恐れを感じます。イエスはそれをよくご存知です。否定されません。
そんな私たちの弱さをイエスはよく知っていますから迫害に対しては自ら盾となってくださいます。
迫害者がキリスト者に加える迫害に対してイエスが自ら盾をなってくださるなら、どうして迫害者を恐れる必要がありましょう。すでに迫害者は敗北の中にあります。
ですからイエスは迫害自体を恐れるなと言われているのではなく、迫害する者を恐れるなと言うのです。
私たちが神によって知られているように、迫害する者も神によって知られています。
いかに迫害する者が反キリストであるかをイエスはよくご存知であります。
最後の審判のときには必ず彼らは神によって裁かれるます。そしてそのとき
神の義は完成されます。だから迫害する者の運命はすでに定まっているのです。
迫害する者こそ、神を恐れるべきであるのだとイエスは言われているのです。