2011年03月13日「和解の命」渡辺敏雄牧師

聖書箇所:フィリピの信徒への手紙2章1~11節

説教要旨:
パウロはフィリピの教会に対して「同じ思いとなり、同じ愛を抱き、心を合わせ、思いを一つにして、わたしの喜びを満たしてください」と語ります。
パウロはその根拠を主イエス・キリストに置こうとします。
私たち人間の間で、同じ思いとなり、同じ愛を抱き、心を合わせ、思いを一つにすることは困難なことであります。
そのような姿を私たちがとるには、イエス・キリストを必要としているのです。
私たちの自我は、他者に対して利己的にそして高慢な心、虚栄心をもって振る舞い勝ちです。
そのような自我は砕かれる必要があります。その自我を砕くのが、キリストの十字架であります。
フィリピの教会は、パウロの語る十字架の福音を聞いて、キリストを受け入れた者同士です。
主イエス・キリストの十字架の血潮による罪の贖い、罪のゆるしを信じ、受け入れた者であります。
であるからこそ、同じ思いとなり、同じ愛を抱き、心を合わせて、思いを一つにすることができるはずであるとパウロは語るのであります。神の憐れみを受け、十字架を受け入れた者であるから、そうなるはずであるとの思いが強くあるのです。
そして具体的にキリストの姿を見せてまいります。それは6節以下であります。
特に私たちの救いのために十字架にまでへりくだった主イエスの姿を見るようにと説いていきます。
私たちも互いに主イエスのように自分を無にし、へりくだることで、互いに和解し、同じ思いとなり、同じ愛を抱き、心を合わせ、思いを一つにする者となりたい。