2013年04月14日「キリストに結ばれて」渡辺敏雄牧師

聖書箇所:コリントの信徒への手紙二、5章16~21節

説教要旨:
17節「キリストと結ばれる人はだれでも、新しく創造された者なのです。古いものは過ぎ去り、新しいものが生じた」とありますが、キリストと結ばれるとはどういうことでしょうか。また結ばれるとどうして新しく創造されるのでしょうか。
新しいものでありますから、古いものがあるはずです。古いものとは一体何を指しているのでしょうか。
それは古い人間です。古い型の人間です。神との和解がない人間です。神を敵としている人間です。
敵とまでしていなくても、不仲の関係にある人間です。
神が敵であれ、不仲の存在としてあれ、そのような存在に対して私たちは弱さを見せることをしません。
弱さを見せれば、攻撃を受けるのではないかとの恐れを抱きます。そこに平安はありません。
神が裁きの神だけであるなら、私たちはそのような心的現象をもつことでしょう。
しかし神は愛なる神であります。主イエスの十字架を通して、そのことを示されました。
私たちはこの十字架の主の前にあって、弱さを隠す必要はありません。私たちは主の御前では無防備になっていいのです。
むしろそのことを主は望まれます。自分の強さを見せようと覆っていた鎧などの武器を放棄していいのです。
虚構の強がりを捨て去り、ありのままの自分をさらけ出していくことが大事です。自らの罪ある姿をさらけ出すとき、主の十字架はそれを受け入れ、罪をゆるし、和解をしてくれます。神との和解で私たちはキリストに結ばれます。
そこから私たちの新しい創造が始まるのです。結ばれたキリストを通して聖霊が私たちに注がれます。
この聖霊によって私たちは日々新たに創造されていくのです。自らの力によって新しく創造するのではありません。
ですからキリストに結ばれることがないと私たちの新しい創造は起こらないのです。