2011年04月17日「ペトロの裏切り」渡辺敏雄牧師

聖書箇所:ルカによる福音書22章24~34節

説教要旨:
今日の箇所は最後の晩餐の箇所です。
主イエスの受難がいよいよ迫っているのに、弟子たちは「自分たちのうちでだれが、一番偉いだろうか」と話し合っているのです。この時点では弟子たちはまだ主の十字架を理解していません。想像だにしていません。
イエスがイスラエルの王となられたとき、誰がイエスの次に偉い地位につくのかということに関心がいっているのです。情けない話です。
そんな中、主はシモン・ペトロが裏切ることを予告します。ペトロはこの時点、自分がイエスを裏切るなど思ってもいません。最後までイエスに従う決意に揺らぎはありません。でもイエスはすでにこのペトロの一見強そうに見える信仰の裏にある弱さをよくご存知でした。そのために主イエスは「わたしはあなたのために、信仰が無くならないように祈った」とペトロにいわれたのです。事実ペトロはのちに、イエスを裏切り、3度もイエスを知らないといったのです。
私たちもペトロと同じような弱さをもっています。そのときが来れば、簡単に前言を翻し、違ったことをいってしまう者であります。危機的状況の中では、信仰さえも大きく揺らぐこともあります。
でもそんな弱い私たちでありますが、主イエスは私たちのためにたえず祈っておられます。
この主イエスの祈りによって私たちの弱さは支えられ、強められ、再び主に従う者へと造り変えられるのです。