2012年01月15日「人間の栄光のために」渡辺敏雄牧師

聖書箇所:ヘブライ人への手紙2章1~18節

説教要旨:
今日の箇所でヘブライ書の著者は詩編8編を引用して、主イエスが詩編で言われている御方であることを語ります。私たちは、ふつう詩編8編での「すべてのものをその足の下に従わす」者を人間として受け取りますが、ヘブライ書の著者は、そうではなくイエス・キリストであると受け取ります。「わずかの間、低い者とされた」とは主イエスの十字架のことであり、その主の十字架から私たち人間を見るのです。イエスの低さにおいて人間を見て、イエスの低さゆえに私たち人間は高められるのです。言い換えれば私たちが高められるのは、栄光を受けるのは、主の十字架を抜きにしてはありえないのです。イエスの十字架の道なしには、私たちは救われることはないのです。十字架にまで低きに下られたイエスによって、罪の深い淵から引き上げられ、私たちは救われるのです。救われてそれで終わりではなく、それから私たちは聖化の道を主とともに歩みます。イエスによって清められる道が始まるのです。さらにその先私たちを待っているのは、キリストの再臨のときにある永遠の御国の成就です。十字架でもって主の道が終わりでなく、主は復活されたように私たちも復活のからだを与えられ、死の恐怖から解き放たれそ、永遠の命を受け、神の永遠の御国へと入るのです。それが私たちの人生のゴールであり、そのときこそが究極の栄光のときであるのです。